用語ゲネシスオンライン
解説運営開始から10年ほど経つ、日本のゲーム企業が開発したMMORPG(大規模多人数同時参加型オンラインロールプレイングゲーム)である。国内だけでも凡そ20万人程度のアクティブプレーヤーが存在するとされ、また年齢層も幅広い。
月額課金制を採用しており、月毎に利用料(1300円程度)を支払うことで、そのサービスを利用することが可能となる。
3~4ヶ月周期でゲーム内容を拡張するパッチが配信され、また2年周期で物語を大幅に更新する《タイトルアップデート》が行われる。
世界規模で運営がされており、英語、ドイツ語、フランス語、中国語など、様々な言語に対応している上、国外にもそれぞれ運営チームが存在する。
用語ダイヴ
解説 2020年に行われたタイトルアップデートをインストールした者が、ゲネシスオンラインの世界に囚われた事件。原因などはまるで把握されておらず、ゲーム世界から現実世界へとコンタクトを取ることは不可能となっている。
ダイヴしたプレーヤーは、その容姿や声が自身のアバターのそれと化し、現実世界との性差などで大きな混乱を招いた。また、ダイヴ後はNPCが自我を持つようになっている。
用語アルティスタ王国
解説 ゲネシスオンラインの拠点のひとつ。日本サーバーとも呼ばれる。日本列島がやや歪んだような形状をした島国で、日本からプレイを開始したプレーヤーが最初に訪れる。
街並みは現代東京の建築物が、ヴィクトリア調の装飾へ塗り替えられているようなもの。東京スカイツリーが巨大な時計塔になっていたりする。
プレーヤーの9割が日本人で、王都は初心者から玄人プレーヤーまで様々な人々で賑わっていた。ダイヴ後は混乱に呑まれたが、今となっては治安も安定してきているようだ。
用語レストエリア
解説 集落や町などのシステム上の名称。レストエリアでは戦闘行為は禁止されており、仮に行われた場合には術式が作動し、その冒険者の生命を奪う。雑貨屋や武具屋、その他ゲネシスオンラインでの生活を送るために必要不可欠な物品を購入することができ、ダイヴ後、冒険者の中には自ら店を出すものもいるようだ。
用語種族
解説プレーヤーキャラクター、NPC共に5つの種族で構成される。
①ヒューマン:現実世界の人間と瓜二つの種族。適応力と繁殖力が高めで、あらゆるジョブに適性がある。
②エルフ:すらりとした体躯、色白の肌、尖った耳が特徴。出生率は低め。ヒーラー、魔法アタッカーに適性がある。
③ハーフエルフ:ヒューマンとエルフの混血。物理アタッカー、ヒーラー、魔法アタッカーに適性がある。
④ドワーフ:がっしりとした体型と小柄な背丈が特徴。身長に見合わない大きな得物をも振り回すそれは、タンクや物理アタッカーへの適性を表す。
⑤タマモ:猫や狐のような特徴を持った人型の種族。耳や尻尾などが特徴で、高い身体能力を誇ることから物理アタッカーへの適性が高い。
用語大聖堂
解説 各サーバーの王都に置かれた聖堂。戦闘不能となった冒険者は、軈て此処で復活をする。
それはダイヴ後でも変わらないようで、“仮に死んでも大丈夫”という安心感と同時に、“死ぬことにより現実世界へ帰還する”ことが叶わないという絶望感を示した。
用語ダンジョン
解説 レストエリア外部に点在するゾーンの名称。4人パーティを組んで攻略することを前提に難易度調整されており、ダンジョン内の魔物を倒して最深部へ辿り着き、其処に住み着く強大な敵を打ち倒すことで報酬品を獲得するもの。
用語レイド
解説 8人パーティで攻略する、ダンジョンの発展強化型コンテンツ。ダンジョンと比べボス数が多く、難易度も高いが、その分ランクの高い報酬を獲得することができる。後述するフルレイドが実装されたこともあり、現在ではほとんど過疎コンテンツに等しい。
用語フルレイド
解説 8人以上24人以下で攻略する、最高難度コンテンツ。ボス数は凡そ3〜5体だが、どれもレイドボスなど比にならない程に強力で、何度も全滅を繰り返し、攻略法を練っていく必要がある。ダイヴ後、敵の攻撃を受けた場合に痛覚を伴うようになったため、このフルレイドに挑むギルドやパーティは非常に少なくなっている。
なお、フルレイド突入ポイントはレストエリアとなっており、此処が臨時で大聖堂の役割を果たす。
用語アイテムレベル
解説 アイテムのレアリティを表すもの。市販級、上等級、最上級、秘宝級、夢幻級とあり、秘宝級や夢幻級のアイテムは、フルレイド制覇時にドロップする他、その際に付随してドロップした素材を一流のクラフターが加工することによって生み出すことができる。
特に、夢幻級に関しては各サーバーで存在する個数が決まっており、ダイヴ以前、誰かがそれを入手した場合には、画面上部に「〇〇さんが夢幻級アイテム《〇〇》を獲得しました!」と表示され、一種の祭りのような状態になっていたのだという。
用語ジョブとロール
解説 ゲネシスオンラインには、13種のジョブが存在する。それぞれに《ロール(役割)》という設定がされており、タンクは敵の攻撃を受け、ヒーラーはタンクや被弾したアタッカーを癒し、アタッカーはタンクが惹きつけた敵を仕留める、と言ったように、各ロールが連携することが重要である。
用語アーマリーシステム
解説 ゲネシスオンラインでは、ジョブは一度設定したら変えられないわけではなく、その時その時で好きなジョブに切り替えてプレーすることができる。そのシステムを、このように《アーマリーシステム》と呼ぶ。
用語ヘイト
解説 プレーヤーがアビリティなどを用いることにより、敵が優先して攻撃する対象を選定するシステムのこと。
基本的に強力な技ほどヘイト上昇率が高く、攻撃を集めやすくなってしまう。そこで、タンクなどが自身に対する敵視を上昇させ、アタッカーなどが安全に攻撃する機会を作ることが重要である。
用語リキャストタイム
解説 アビリティの再使用制限時間のこと。威力が低い技ほど短く、強力であるほど長くなる。
このリキャストタイムを計算に入れ、無駄が出ないようにアビリティを回すことが上達のコツであるという。
(成りにおいては、〇ロル分のリキャストタイムなどと表す。)
用語ギルド
解説 プレーヤーが、同じ目的を持ったプレーヤーを集めて結成するチームのようなもの。
ギルドを設立すると、ギルドハウスの購入権限、ギルド掲示板の利用、ボイスチャットの利用など様々な恩恵を得られる。参加したメンバーにも、同様の権利が与えられるが、この場合はギルドハウス購入権限から、ギルドハウス内に個室を購入する権利へと変更される。
用語ボイスチャット
解説 プレーヤー間で、文字に依らず電話の要領で会話をしつつゲームをプレーする手段の名称。
ダイヴ後、そのシステムの存在意義が疑われたが、同一サーバー内であれば互いが離れていても会話をすることができると判明して以来、普及し始めた。
用語セレモニー
解説 プレーヤー主催で行うことができるイベントの一つ。ゲーム内のパートナーと結婚式に似た式を挙行できるというもので、アバターの性別などは一切関係ないことから、戦友的な意味合いで式を挙げる者や、ゲーム内恋愛の相方と式を挙げる者など、非常にその様式は様々であった。
ダイヴ後はこれを行うプレーヤーは減りつつあるが、それでもなおシステム的には残り続けている、
もし、この異世界において、強い絆で結ばれた相手がいるのならば、挙行するのも良いかもしれない。
用語冒険者
解説MMORPG《ゲネシスオンライン》のプレーヤーが、ゲーム内でNPCなどから呼ばれる際の通称のようなもの。
用語NPC
解説正式には《ノンプレーヤー・キャラクター》。意思を持たず、ただ世界観や物語の進行に対しての賑やかしの機能を果たしていたが、ダイヴ後には彼らにも自我が芽生え始め、冒険者と同じようにひとりの“人間”として生きるようになった。
用語PK行為
解説Player Kill(プレーヤー・キル)の略称。文字通り、冒険者の所持する装備品や金貨などを求め、冒険者が冒険者を殺傷する行為。以前はGM(ゲームマスター)により取り締まられていたが、ダイヴ後はGMが現れなくなり、レストエリア外ではこれを警戒する必要がある。
用語ハウジング
解説 レストエリア内の土地を金貨で購入し、そこに家を建てるシステムのこと。
定期的に土地の拡大アップデートが行われており、家を所有する冒険者も多い。
用途は様々で、店に使うもの、或いは本当の家のように扱うものなどがある。
資金に余裕があれば、買うのもいいだろう。